« 2005年6月 | トップページ | 2006年9月 »

ヤンバル発

沖縄での4日間の滞在が終わり,東京・羽田へ向かう機上.
とても心に残る旅となった.
沖縄北部の名護市でのコミュニケーション関連の講演は,この地域では初めてということだが,百名以上の人々が参加し,遠くは沖縄南部から2時間余り時間をかけて来てくださった方もおられた.
この講演会をきっかけにAT(支援技術)研究会を立ち上げようという動きがあり,人々の熱い思いがジンジンと伝わってきた.ヤンバル発の新しい動きである.
小児科医であり名護療育園の施設長である泉川良範さん,数年前に東京からヤンバルに移住され会社を立ち上げた新開さんご夫婦,東京からエイドの説明に駆けつけてくださった大阪さん...心熱き人々との出会い

講演がはねた後の懇親会では,生まれてはじめて泡盛をいただいた.泡盛がこんなに美味しいものとはついぞ知らなかった.

沖縄の自然,からだに良いヘルシーな食,そして暖かいもてなし.
沖縄での4日間の旅は終わったが,ほんとの旅はこれから始まる.そんな気がした.
ヤンバル:山原,沖縄県,本島北部一帯の通称,ヤンバルクイナ...

| | コメント (2)

なんくるないさー

小鳥たちの明るいさえずりで目が覚めた.
沖縄県・糸満の朝.
こんな朝の感覚を,ずーっと忘れてしまっていたような気がした.
ネットでふと見つけた糸満市郊外の「南の楽園」での朝.
おだやかで微笑みを絶やさないご夫婦,ヘルシーな沖縄料理,息子さんが朝釣ってきたという新鮮な魚,奥さんの手によるオリジナルな沖縄そばの味,何もかもが生まれて初めて出会ったような気がする.ここでは時間がゆっくりと流れる.
埼玉から1200CCのバイクで旅しているという大学2年生の青年の中に,昔,夢見ていた頃の自分を重ね合わせた.

昨日の飛行機は低気圧の影響かとても揺れた.沖縄はあいにくの雨模様,でも陸地に近付くにつれて,灰色の風景の中に,緑の濃淡が混ざり合った珊瑚礁がとても目に美しかった.

那覇空港に到着してレンタカーを借り糸満市へ.卒業したばかりの学生さんの顔を見に行くことにした.最初会った頃の,元気さと微笑み,穏やかな表情が戻っていて心から安心した.人一倍の頑張り屋で,時に頑張りすぎて動けなくなってしまうこともあったようだけれど,そこから先は「なんくるないさー」(沖縄の言葉で「なんとかなるさ」) 人生はまだまだ長い.楽しいこと,すばらしいことがいっぱい待っている.

その後,訪れたひめゆりの塔では,看護師を目指した若き人達がなんでこのような最後を迎えねばならなかったのか,とても強い憤りを感じた.
平和祈念公園では,10万人余りの民間人が犠牲にあったことを知り,今の日本が,この人々の犠牲で支えられていたことを肌で感じられた.
糸満の広々として穏やかな海に向かって建てられた墓標に刻まれた数え切れない人々の名前...この中には沖縄の人々だけではなく,アメリカ,イギリス,そしてアイルランドの人達のものもある.
戦争にどんな意味があったのか.戦争を始めてしまう人の愚かさをあらためて感じた.
平和祈念館のあるコーナーに次のような言葉が掲げてある. 強くこころに響いた.

 戦争をおこすのは,たしかに人間です.
 しかし,それ以上に戦争を許さない努力のできるのも,私たち人間ではないでしょうか.

| | コメント (0)

卒業式

あっという間の4年間が過ぎました.
卒業式の後の謝恩会では思わず涙がこみあげ,恥ずかしいけど気持ちがボロボロになりました.
4年前の入学式の後の,希望と不安に満ちたひとり一人の顔が浮かびます.
みんなそれぞれ大きく立派に成長されましたね.
学生達から感謝の言葉がかけられたが,ほんとうに感謝したいのは私のほう.
卒業する君たちひとりひとりに心から感謝の言葉を捧げます.
どうか患者さんや利用者さんの声に耳を傾ける素晴らしいセラピストを目指してください.
Follow your dreams!

| | コメント (0)

« 2005年6月 | トップページ | 2006年9月 »