
『パソコンがかなえてくれた夢』
吉村隆樹 著,高文研,ISBN4-874980259-X
重度の脳性麻痺の青年が,言語障害や手の不自由を乗りこえ,パソコンを駆使してソフトを開発,様々な人との出会いと,いくつもの夢を実現していくまでを描く(本の帯より)
●1入力方式コミュニケーションエイドソフトHearty Ladderの作者として名高い.使う人への思いやりが溢れたソフトの素晴らしさだけでなく,吉村さんと知り合いになりその人柄に感動した.
『獄窓記』
山本譲司 著,ポプラ社,ISBN4-59107935-X
●秘書給与流用事件により,実刑判決を受けた元衆議院議員山本譲司氏.433日の獄中生活のノンフィクション.刑務所の中で直面した障がいのある人々との関わり合い... 一気に読み終え,深い感動が残った 関連記事サイト→前編,後編
『じょんならん』
三谷泰夫 著,吉備人出版,ISBN4-86069-081-8
じょんならん こんな体でなんで恋をしてしまうんや スダズタになってしまうよな予感してカフェで黙ってしもうた 泣けてきた じょんならんこの人生を おまえ助けてくれるんか 生まれて間もなく脳性小児麻痺となり,両四肢麻痺,言語障害に.「生きる」とは?を問い続けた.半世紀のドキュメンタリーエッセー.(本の帯より) 「じょんならん」とは,どうにもならない,どうしようもない,という意味の讃岐弁
●友人から手渡された一冊の本,往復する新幹線の車中で一気に読み終えた.そこには,著者の喜びや,悲しみ,実らない恋など赤裸々に表現されている.読むのが辛くなり,途中で投げ出してしまいたくなるような本ではない.著者の精神が自由に闊歩し,格好良く,うらやましくさえ感じてしまう.実妹である平島智子さんの文やイラストが素敵である.福祉を学ぶ若い学生さんにぜひ読んでほしい一冊.
『そよかぜの絵の具』
築地美恵子 著,PHP研究所,1,400円,ISBN4-569-62695-5
繊細な花々の絵と日々のエッセイから、生きる喜びが立ちのぼる!24歳のとき登山事故で四肢マヒとなった著者が口で描いた感動の一冊。(本の紹介文より)
●著者の築地美恵子さんとは15年程前からの知り合いです.最初の出会いがどこであったのか思い出せませんが.彼女の絵にはいつも新鮮な輝きを感じます.草花がこんなにも美しく生きているのだということを素直に感じさせてくれます.それは美恵子さんそのものと重なっても見えるような気がします.
『僕の家は病院』−難病と闘う郁雄君の手記−
立石郁雄 著,中日新聞本社,1,400円,ISBN4-8062-0339-4
「立石郁雄君15歳.難病のため生まれてすぐに人工呼吸器を使い始め,体も動かせない少年が,わずかに動く右手親指に託してパソコンを病室で操作してつづる感動の手記.必死に生きる少年を温かく包み込む家族や支援者たちの息遣いが聞こえる.」(本の紹介文より)
●彼が小学校2年頃からのお付き合いになります.指先のわずかな動きを電気信号に置き換える光センサーを用意しました.彼はそれを巧みに使ってパソコンで文章を書きます.また,その1年ほど前からは,養護学校の村田春江先生と一緒に「ぼくのサイン」と呼ぶ,独自のコミュニケーション手段を生みだしました.これは,目の位置の組み合わせで文字を表し,会話するものです.彼の表現力はとても豊かで,ユーモアに満ちています.ぜひ,読んでいただきたい本の一つです.
『雷はいやだ』
立石郁雄 著,かもがわ出版,2,000円,ISBN4-87699-152-9
生まれた時から進行性筋委縮症で人工呼吸器をつけ話すことも体を動かすこともできず,目の動きだけで意思を伝える12歳の少年.わずかに動く右親指で特製パソコンを使って創作した詩や童話をまとめた本(本の紹介文より)
『雷』(作品の中から)
雷はいやだ 時には停電するからいやだ 機械の空気がぶうーっとくるうから そうすると肺も死んじゃうから だから雷はいやだ だから雷のゴロゴロはやめてぇ〜
●「僕の家は病院」の著者の一作目の作品.小学校一年から六年生までに彼が創作した作品がおさめられています.この本を読んでいると,彼はどんなにつらい状況にあっても「良かったさがしの天才」(アニメ「ポリアンナ」のように)であり,誰よりも毎日を人一倍楽しんでいるのだということがわかります.ぜひ,二作目と合わせてお読みください.
『できることを活かすシンプルテクノロジー』
−重い障害をもつ子供たちの遊び・学習活動へのヒント集−
福島 勇 著,こころリソースブック編集局,こころリソースブック編集会,こころリソースブック出版会
〒760-0008 高松市中野町13-3 桜ビル3 F
電話 050-754-8525 ファクス 087-837-4800
●重い障害がある子供たちが,どのように工夫すれば,おもちゃ遊びに参加できるようになるかを,絵入りで具体的にわかりやすく解説.著者の福島さんは,福岡の養護学校の先生をしています.福島さんのユニークで柔軟な発想には,目から鱗が落ちるような感想を持ちます.玩具遊びは楽しいだけではなく,家族の中での役割を生みだしたり,また,人から「ありがとう」という場面を作り出す,などなど....とても魅力的でかつ実践的な解説書です.
『 バリアフリーブック 障害を知る本』全11巻
茂木俊彦 監修,大月書店,ISBN4-272-40291-9
●子供向けにわかりやすく書かれた写真・絵入りの本.もちろん,大人が読んでも障害がある人のことを理解する上で役立ちます.(1巻:障害と私たちの社会,2巻:ダウン症の子供たち,3巻:てんかんのある子供たち,4巻:ことばの不自由な子供たち,5巻:耳の不自由な子供たち,6巻:目の不自由な子供たち,7巻:自閉症の子供たち,8巻:LD(学習障害)の子供たち,9巻:知的なおくれのある子供たち,10巻:からだの不自由な子供たち,11巻:障害児を支える人々) ※11巻に支援技術が紹介されています.
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