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蔵楽(くらら)との出会い

 今から三年前の暮れ、偶然に観ていたテレビCMに始まった。
 その当時、読書するに市販の書見台に特製のアクリル板を棒に取り付けたものを付け、その上に雑誌などを広げ読んでいた。
 (株)リコーの電子ファイリング装置のCMをみながら、このファイリング装置をページめくり機のかわりとして利用できるのではないかとその時ふと、ひらめいた。従来からの読書風景
 偶然とは重なるもので、それから一ヶ月ほどの後、横浜リハの畠山さんがいらっしゃる予定があり、その際、(株)リコーの蔵楽(くらら)を将来、ページめくり機として使えるようになればと話したところ、偶然にも開発者を知っているとのことで、話してみるとの返事を頂いた。
それから数ヶ月後、リコーの担当者より「面白いアイデア」と関心を持って頂き、話は飛ぶ鳥を落とすような勢いで進み、その年の5月、晴れて読書機として私の元へ到着した。
 その後、使用環境を向上させるべく改造していただいた。そのあたりの経緯については同書の伊東さんの文書に譲る。

 なぜ蔵楽なのか。という疑問が起こるだろう。蔵楽の利点はA4版以内の大きさの書類、雑誌を含む書物であれば、紙質を問わず入力できるところである。この点は既存のページめくり機にはないものである。新しい読書システム操作風景
 現在蔵楽は(株)リコー、(株)イトーキクレビオの尽力により、2度目の改造をしていただき私一人でなく、他の仲間も読書を楽しめる環境が実現された。
 今後、寝たきりの環境にある者であってもある程度の作業は必要であるにしても、なるだけ少ない介助で読書という行為が実現されることを望む。

※「光ファイリング装置とは 装置の本来の用途は、事務書類などをスキャナーと呼ばれる読み取り機で読み取り、 光ディスクのカートリッジに記憶し整理するものである。

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